ririribbon's blog

アートとかサブカルとかオカルト好きな23歳SEが一切現実世界に関係ないことを書いていく。note始めました。https://note.mu/ririxxx

少女の臓物(1)

今日は人形作家清水真理さんのヴァニラ画廊での個展に足を運びました。『ポップ・シュルレアリズム宣言』というタイトルを掲げた個展です。シュルレアリズムとか不勉強なことには言及しません。はい。

 

一番気に入ったのは、「メメント・モリ」という作品なんですけど、これは少女の肉体がところどころ滑落して内部の空間が見える仕様で、そして、中には小さな朽ちた人骨が詰め込まれているんです!もうそれが素敵で、可愛くて。

皮膚が滑落した部分から、血肉ではなくて、飛行船みたいな骨組みが覗いている少女もかっこ良かったです。超越的な肉体は美しい。

そんな小並感はいいんですが、ここですごく目を惹いたのが、ヴァイオリンの箱に寝かせられ、刳り貫かれた腹部の皮膚により、内臓を晒した少女の人形です。すごい既視感を感じて、先月パラボリカビズにトレヴァーブラウンさんのドローウィング展を見に行ったことを思い出したのです。そこにも、腹部の皮膚を刳り貫いてカラフルポップな内臓を晒す少女が描かれていました。

 

色彩の違いかもしれない。トレヴァーブラウンさんの描く内臓は臓器ごとにピンクやブルーでくっきりと色分けされて鮮やかで、それがポップさを際立たせていて、可愛いらしいです。それは丁度、きゃりーぱみゅぱみゅのアートワークを手がける増田セバスチャンや、アーバンギャルド的「可愛い」です。対して、清水さんの作る内臓は、マカロンのような、綿菓子のようなあわあわとした色彩で、ふんわりと色付けされていて、澄まし顔の少女と調和していました。

 

(続く)